日頃より、信濃町の森林セラピーに関心を寄せていただき、ありがとうございます。
昨今、全国各地でクマによる人身被害のニュースが相次いでおります。
「森に入るのは怖い」「信濃町は大丈夫なのか」と不安を感じられるのは当然のことと思います。
みなさまに安心して森の時間を楽しんでいただくため、現在の信濃町の状況と、私たちが日々行っている安全対策、そして森の仲間であるクマとの向き合い方についての想いをお伝えいたします。
1. 信濃町における現在の状況
信濃町は豊かな自然に囲まれた場所であり、ツキノワグマが生息しているエリアです。町では出没情報を共有する仕組みがあり、私たちも常に最新情報を確認しています。
正直に申し上げますと、今年は例年に比べて目撃情報やメール通知の件数が多い傾向にあります。
ただ、信濃町ではこの10年ほどの間、民家や倉庫を漁ったり、人を襲うようなクマは報告されておりません。私たちがメインのコースとしてご案内している「御鹿池(おじかいけ)コース」でも、今年に入ってからの目撃情報は入っておりません(※執筆時点)。
近隣の森には生息しておりますが、北海道のヒグマとは異なり、こちらのツキノワグマは比較的警戒心が強く、人間との距離を保とうとする個体が多い印象を持っています。
2. 信濃町で実施している安全対策
私たちは「クマの生息域にお邪魔している」という意識を持ち、以下の対策を行っています。
出没情報の確認: 町からの出没情報メールを常にチェックし、危険エリアを把握しています。
事前の下見: お客様をご案内する前に、トレーナーが下見を行います。新しいフンや爪痕などの痕跡、気配がないかを確認します。
事前の追い出し: 気配がある場合や念を入れる場合は、お客様が到着される前の早朝などに、トレーナーが森の奥で爆竹を鳴らすなどして、クマを人間の活動エリアから遠ざけます。
クマへの挨拶: 御鹿池コース入口にある「クマ鐘」を皆様と一緒に鳴らし、こちらの存在を知らせてから入ります。
トレーナーの研修:専門家による講義や実地での研修などを実施し、クマ対策を含めたリスク管理力の強化を図っています。
【実施の判断について】
事前の下見や当日の気配で「近くにいる可能性が高い」と判断した場合は、無理に実施いたしません。
・比較的人里に近く見通しの良い「象の小径コース」など、別の安全なコースへの変更
・状況によっては、プログラムの中止や延期など、前日や当日の朝であっても、お客様の安全を最優先にしてご相談させていただきます。
3. クマ鈴について
お客様から「クマ鈴は必要か」というご質問をよくいただきます。
森林セラピーでは「森の静けさ」や「自然の音」を大切にしているため、トレーナー同行時は、大きな音が鳴り続けるクマ鈴の使用は基本的にお控えいただいております(もちろん、お持ちいただくことは自由です)。その分、私たちが常に周囲に気を配り、安全を確保します。
4. クマと共存する町として
私たちは、クマは「害獣」や「怖い存在」だけではなく、豊かな森を構成する大切な仲間だと考えています。
森は彼らの家でもあります。人間が彼らの生活圏に少しお邪魔させていただく、という気持ちを持つことが「正しく怖がり、正しく備える」ことにつながります。
メディアで報道されるような突発的な事故を防ぐため、私たちトレーナーがいます。
「森には行きたいけれど、ニュースを見て迷っている」という方は、ぜひその不安なお気持ちも含めてご相談ください。
みなさまが安心して深呼吸できる時間を、私たちが責任を持ってサポートいたします。
